3DCADにおすすめのグラフィックボードは?スペックや選ぶポイントも紹介!!

  • 2023年12月15日
  • 2024年3月28日
  • コラム

3DCADを快適に扱うためには、それに適したPCを用意する必要があります。PCと言ってもさまざまなパーツがありますが、その中でも3DCADの操作に関係する部分が「グラフィックボード」です。

3DCADを扱うには「ゲーミングPC」を選べば問題ないと思われている方も多いかもしれませんが、実はそれだけの理由で選んでしまうと後悔する可能性もあるのです。

今回は、3DCADに最適でおすすめのグラフィックボードを紹介します。選ぶ際のポイントも紹介しているので、PCを選ぶ際にグラフィックボードで悩まれている方はぜひ参考にしてください。


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そもそもグラフィックボードとは?

グラフィックボードとは?

そもそもグラフィックボードとは、簡単に説明すると画面の描画を担当するパーツのことです。

グラフィックボードは連続的な演算処理能力に優れており、PCゲームのほか、3DCADなどで重要になるパーツです。

3DCADでモデリングする際にはなくてはならないパーツとなっており、グラフィックボードのスペックを考えずに選んでしまうと、例えば規模が大きな設計をする場合は操作がしづらいと感じるでしょう。

そのため、3DCADを使って設計をする場合は、グラフィックボードについて慎重に考えなくてはなりません。

グラフィックボードと3DCAD の関係

CADの中でも3DCADは、高品質な3Dモデリングやレンダリングを行うことが可能です。性能の低いグラフィックボードを使用してしまうと、操作中にカクカクすることや、重さを感じたり、画質が低下したりとスムーズな操作ができません。

それに比べて高性能のグラフィックボードは、3DCADの描画処理を担当し、作業をこれまで以上にスムーズなものにしてくれるのです。

3DCADは画質や機能が進化しているため、それぞれのソフトに合ったグラフィックボードの選択をすることで、不便さを感じず快適に操作ができるようになります

3DCAD のグラフィックボードを選ぶ際の注意点

グラフィックボード 注意点

3DCADに最適なグラフィックボードを選定する際、注意しなければならない項目がいくつかあります。ここではその中でも2つの注意点について紹介するので、これからグラフィックボードを選ぼうと考えている方は事前にチェックしてください。

CPU内蔵グラフィックスでも問題ない?

PCには一般家庭向けのPCや事務作業を行うようなオフィス向けに普及されているPCがあります。

これらのほとんどは、CPUに内蔵されたグラフィック機能を使って3D表示などを行うこととなります。一般向けに販売されているため、価格としてもリーズナブルに設定されているものが多くなります。

安価で導入もしやすいため、購入を検討されている方も多いかと思いますが、CPU内蔵グラフィックスは3DCADの設計やモデリングには最適とは言えません。

理由としては、そもそも3D表示のために作られたPCではないため、3DCADを快適に操作できないデメリットがあるからです。

せっかく導入しても動作がしづらいと感じることが多く、実際にほとんどの3DCADソフトでも推奨されていません。

推奨されていないものに関しては後々後悔する可能性が高いため、できればCPU内蔵グラフィックスのPCは選ばないようにしましょう

ゲーム用でも問題なく使用できる?

CPU内蔵グラフィックスが選択肢から外れると、次に検討するのがゲーミングPCと呼ばれるものです。

動作が快適に行えるものが多く、ゲームが快適なら3DCADも問題なく操作できるだろうと思う方が多いでしょう。

確かにCPU内蔵グラフィックスに比べて性能が高いものが多いため、それと比べると快適さはアップします。

しかし、ゲーミングPCはその名の通り、ゲームの3D描画速度を優先させているものがほとんどです。

3DCADは3D描画速度よりも3D描画の正確性が求められるため、目的には合っていないグラフィックボードであることがわかります。

実際にゲーミングPCと呼ばれるものも3DCADソフトで推奨されていないものがほとんどなので、3DCADのみに活用する場合は専用のグラフィックボード搭載のPCの選定がおすすめです

3DCADのグラフィックボード・PCを選ぶ際のポイント

グラフィックボード・PCを選ぶ際のポイント

3DCADにおすすめのグラフィックボードやPCを選ぶ際、後悔しないためにはしっかりとポイントを抑えることが大切です。

ここでは選ぶ際のポイントについて紹介するので参考にしてください。

NVIDIAもしくはAMDのグラフィックボードを選ぶ

3DCADに最適なグラフィックボードについて調べると、NVIDIAもしくはAMDの名前が出てくるかと思います。

実際にどちらを選ぶか悩む方も多いかと思いますが、基本的にはどちらも3DCAD に最適なグラフィックボードとなっておりますので、両者のどちらかを選ぶことで後悔することはないでしょう。

実際にMastercamなどのメーカーが推奨しているグラフィックボードにはNVIDIAもしくはAMDが選ばれているので、推奨されているものであれば間違いないと言えます。

PCの導入からスタートされる方は、グラフィックボードについての記載を必ず確認し、NVIDIAもしくはAMDが搭載されているものを選びましょう

GPUメモリの目安

グラフィックボードには、各グレードによってGPUのメモリが異なります。

そもそもGPUの重要性としては、メモリのスペックが高いほど3D要素を高速に表示できるようになるため、性能が高ければ高いほど快適に操作できるようになるというものです。

つまり、推奨されているグラフィックボードを使用したとしても、メモリのスペックが最適でないとカクカクした動きになる可能性もあるのです。

最適なスペックについては、どのような設計を行うのかによっても異なります

例えば一つの家を設計する程度でしたら小規模となりますので、GPUメモリは4GB程度あれば問題なく動作できるでしょう。

しかし、大規模な街全体を設計するような場合は、4GBでは物足りません。できる限りスペックを上げ、最低でも12GB以上は必要と言えるでしょう。

このようにGPUメモリのスペックも導入前には確認することが大切なので、設計規模に応じて最適なスペックを選びましょう。

PCのスペック

3DCADに適したPCの導入を検討されている場合、グラフィックボードなどを含め最適なものを選択しなければなりません。

3DCADに適したPCは、ゲーミングPC等に比べて需要がそれほど高くないため、3DCAD向けのPCの販売は限られているのが現状です。

しかし、中にはクリエイターパソコンやハイエンドのビジネス用パソコン等もあり、これらのPCであれば3DCADに必要なスペックが搭載されていることもあるので、販売店で購入する場合はスペック等も確認してから導入しましょう。

販売店等で適したPCスペックを見つけられない場合、オーダーメイドといった選択肢もあります。オーダーであれば3DCADに必要な機能のみを搭載できるので、導入後の後悔は防ぐことができます。

色々な選択肢があるため、ご自身に合った方法を選んでみてください。

メーカーの推奨スペックを必ずチェックする

グラフィックボードを選ぶ際、必ずチェックしなければならないのが3DCADソフトのメーカーの推奨スペックを確認することです。

メーカーによって3DCADの機能や性能等が異なり、それによって推奨されるグラフィックボードのスペック等も異なります。

各メーカーの公式サイトでは、3DCADソフトを扱うのに推奨されるグラフィックボードのスペックが記載されているので、選ぶ際に迷った場合は事前に確認してから導入するようにしましょう。

予算

グラフィックボードは高スペックになればなるほど価格が高くなります。予算に余裕がある場合は高性能のグラフィックボードの選択がおすすめですが、ご自身の設計でそこまでのスペックが必要ない場合、高性能のものを選んでも出費だけが大きくなってしまうだけです。

そのため、まずは3DCADでどのような設計をするのか考え、それに対してスペックがどのくらい必要か考えましょう。

そうすることで必要な予算が見えてきますし、必要以上のグラフィックボードを導入することもなくなります。

予算の問題も大切だと思いますので、こちらも選ぶ際には必ずチェックしておきましょう。

各メーカーで推奨されているスペックと特徴

3DCADソフトによって推奨されるグラフィックボードは異なりますが、共通して推奨されているものとしては下記の3つがあげられます。

・NVIDIA Quadroシリーズ

・NVIDIA RTX Aシリーズ

・AMD FireProシリーズ

ここでは最後に3つの特徴について紹介するので、どれを選ぶべきか悩まれている方は特徴も参考にしながら選定してみてください。

NVIDIA Quadroシリーズ

NVIDIA Quadroシリーズは、3DCADの描画に特化して作られたグラフィックボードとして知られています。3DCADのために作られたグラフィックボードのようなものなので、動作も快適であることが特徴です。

NVIDIA Quadroシリーズは、プロフェッショナル向けの作業に適しているので、設計を頻繁に行うケースでは特に適しているグラフィックボードと言えます

NVIDIA RTX Aシリーズ

NVIDIA RTX Aシリーズは、プロフェッショナルなクリエイター向けのグラフィックボードとして知られています。

3DCADの設計に最適なグラフィックボードの一つなので、NVIDIA Quadroシリーズと同様、おすすめのグラフィックボードとなっています。

AMD FireProシリーズ

AMD FireProシリーズは、産業用ロボットなど工業製品をはじめ、CAD、HPC、金融、CG映像、建築・設計、DTP、研究開発環境において幅広く採用されているグラフィックボードです。

業務用として設計されているグラフィックボードなので、3DCADの設計にも最適です。

グラフィックボードの導入に補助金は活用できる?

グラフィックボードは、PC本体ではないため、補助金を活用できないと思われている方も多いのではないでしょうか。

しかし、実はグラフィックボードの購入にも補助金を活用することができ、その代表的なものがIT導入補助金です。

IT導入補助金は多くの中小企業の事業者が活用している補助金の一つとなっているため、グラフィックボードの購入負担を少しでも抑えたい方は、ぜひ補助金の活用も検討してみてください。

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まとめ

今回は3DCADにおすすめのグラフィックボードについて紹介しました。3DCADに最適なグラフィックボードは比較的限られているため、慎重に選定することが大切です。

選び方などがよくわからないという方は、今回紹介した注意点や選び方なども参考にしながら、自身に最適なグラフィックボードを選定してください。

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