3DCAD導入のタイミングと判断基準|いつ2DCADから3DCADに切り替えるべき?

  • 2025年4月25日
  • 2025年4月28日
  • コラム

企業の中には、現在2DCADを導入して設計業務を行っているところも多いのではないでしょうか?2DCADは確かに手書きよりも利便性が高いです。例えば、簡単に修正や書き直しができるので、作業効率が大幅にアップします。また、データで情報共有ができるため、図面を郵送しなくてもメール等で図面を確認してもらうことが可能です。

このように、2DCADには数多くのメリットがありますが、現在IT技術が進歩し、3DCADで設計を行う企業も増えているため、このまま2DCADで設計業務をし続けることに不安を抱えている管理者も少なくないでしょう。また、どのようなタイミングで2DCADから3DCADに切り替えるべきなのか把握しておきたいという方もいるのではないでしょうか?

そこで、今回は長年2DCADを使っている企業が「そろそろ3Dに切り替えるべき?」と感じた時に判断材料となるよう、3DCADの導入タイミングやメリット・課題について詳しく解説しますので、興味がある方は、ぜひ参考にしてください。


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3DCAD導入のタイミングとは?

3DCAD 導入 タイミング

すべての企業が3DCADを導入しなければならないということはありません。もちろん、企業の中には今まで通り2DCADで十分に業務を遂行できるところは存在するでしょう。しかし、2DCADのまま業務を行っていると顧客満足度の低下や従業員の作業の非効率化を招いてしまうところがあるのも事実です。

この見出しでは、具体的にどのようなタイミングで2DCADから3DCADに変更すればいいのか解説しますので、ぜひチェックしてみてください。

デザインレビュー時にイメージや情報共有にズレが生じたとき

デザインレビュー時に建物や製品の図面を見せながらイメージを共有しますが、この際に関係者の中でイメージにズレが生じてしまったり、うまく情報共有ができなかったりした場合、3DCAD導入のタイミングであるといえます。ちなみに、デザインレビューとは、製品の品質や機能性を向上させていくための作業であり、製品の品質や業務効率を上げるため、各プロセスでの開発状況を各部門で共有するための重要な手段です。

基本的に2DCADは、あくまでも2次元の図面で情報共有を行います。すべての関係者が図面に関する知識があり、見慣れている場合、スムーズな情報共有ができるかもしれません。しかし、顧客など情報共有をしなければならない人の中には、今まで一度も図面を見たことがないという方もいるでしょう。そのような方に2次元の図面でデザインレビューを行うと認識にズレが生じる可能性もあります。

このようなズレが発生しやすくなったタイミングで3DCADを導入すれば、情報共有に関する課題を解決することができます。実際に、3DCADを導入すれば、3Dモデルデータを活用することができるようになります。これにより、開発する製品を図面上で立体的に見ることが可能です。平面図や断面図を見るよりも製品のイメージがしやすくなるので、情報共有に課題がある企業は、3DCADを導入すれば問題を解決することができるでしょう。

会議などの話し合いが非効率と感じるタイミングで導入する

2DCADを使用する場合、会議などの話し合いの場で図面や資料を配布する必要があります。また、図面の説明を細かく行う必要があるため、うまく話し合いが進まないケースも企業によってはあるでしょう。会議などの話し合いが円滑に進まないというタイミングで3DCADの導入を検討するのもひとつの手です。

3DCADを使用すれば、イメージがしやすく、図面の説明が不要になります。これにより、話し合いがスムーズに進むようになります。また、3Dモデルにより開発製品を立体的に360度見ることができるだけでなく、パーツごとに分解することも可能です。図面ではわかりづらい製品の内部もイメージしやすくなるので、話し合いがかなりスムーズになるでしょう。

設計変更が非効率と感じたタイミング

2DCADを使用する場合は、手書きよりも簡単に設計変更を図面に反映させることができます。しかし、3DCADよりも修正に手間がかかるため、話し合いの中で発生した設計変更をその場で反映させることなどは難しくなります。

一方、3DCADを使用すれば、そのような変更を会議の中でもスムーズに行うことができます。その理由は、パラメトリック機能が搭載されているからです。パラメトリック機能とは、3DCADで用いられる、寸法や関係性といった設定値を変更することで、モデルの形状が自動的に調整される仕組みです。この機能を利用することで、設計の手間を大幅に削減できるだけでなく、設計変更にも柔軟に対応でき、結果として設計品質の向上にもつながります。つまり、話し合いで出た意見をその場で反映させることができるので、効率的に設計変更を行い同時に情報共有もしたいという課題が浮上した際は、3DCAD導入のタイミングのひとつであるといえるでしょう。

3DCADを導入する4つのメリット

3DCAD 導入 メリット

実際に、企業の中には今後、市場の中で競争力を維持していくためにも3DCADの導入を前向きに進めていきたいという方も多いでしょう。そのような企業は、導入後にどのようなメリットを獲得することができるので知っておくと便利です。

ここでは、具体的に3DCAD導入のメリットについて詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

視覚的に図面を理解できる

3D CADでは、設計対象を立体的に可視化できるため、誰が見ても製品形状を直感的に理解できます。

平面図では構造や寸法の関係がわかりづらく、図面に精通した関係者以外に説明する場合、図面に関する知識がないと理解することができません。しかし、3D CADであれば、営業や製造、発注先など設計以外の部門ともスムーズに情報を共有できるため、誤解による手戻りや確認ミスを防ぐことができます。また、プレゼン資料としても活用でき、社内稟議やクライアントへの提案でも説得力のある説明が可能になります。

設計変更に柔軟に対応できる

先ほども紹介したように、3DCADには、パラメトリック機能が搭載されています。パラメトリック機能を使用すれば、部品の寸法や形状を変更すると自動的に関連する箇所も連動して修正することが可能です。これにより、手作業で修正を加える必要がなく、変更の反映も速いので、会議中に修正点を設計に反映させるということもできるようになります。

設計の精度を高められる

3DCADは、図面を立体的に表示させることができるため、その分記録されているデータも平面図に比べて多くなります。例えば、奥行きだけでなく、リアルな図面を表現するための影や重心などもデータとして記録されています。そのため、これらのデータを活かすことで、体積の計算ミス防止なども期待することが可能です。

また、3DCADは直線だけでなく、単純なデータで実現が難しいとされている曲線の表現も行うことができます。そのため、設計の精度も高められるので、その点も3DCADの大きなメリットのひとつです。

製造・加工との連携がスムーズ

3DCADは、CAMや3Dプリンターとも連携が可能です。これにより、試作品開発の手間を大幅に削減することができます。2DCADで図面を作成し、それを試作品に落とし込む場合、人間の手ではじめから試作品を開発しなければなりません。一方、3DCADを使用し、3Dプリンターと連携することで、試作品の開発工程を省略することができます。

また、NCデータやSTL形式への変換も容易で、設計から試作、量産に至るまでの工程を短縮することができます。これにより、製造工程の無駄を削減し、迅速かつ正確なものづくりを実現できます。特に、短納期が求められるプロジェクトや製品開発のスピード競争が激しい業界では大きなメリットとなるでしょう。

3DCADを導入するにあたり企業が直面しやすい課題

3DCAD 導入 課題

このように、3DCADには数多くのメリットがありますが、逆に課題も存在します。ここでは、具体的にどのような課題に直面しやすいのか解説していきますので、ぜひチェックしてみてください。

慣れるまでに時間がかかる

3D CADは、従来の手書き図面や2D CADとは操作方法や設計の考え方が大きく異なるため、慣れるまでに時間がかかることが課題のひとつです。2D CADでは個別に図面を描くのに対し、3D CADは立体モデルを構築してから図面を生成するという工程になるため、設計の順序や操作に戸惑うことがあります。

また、パラメトリック設計など新しい概念も多く、一定の学習期間や実践経験が必要になります。特に、2DCADで操作が慣れている従業員にとっては、これまでの作業の進め方とギャップが大きく、導入時には丁寧な教育やサポートできる体制を構築する必要があります。

ハードウェアの見直しが必要

3DCADは、2DCADに比べて扱うデータ量が多く、ハードウェアの見直しを迫られる場合があります。例えば、3DCADは消費する容量も大きくなるため、SDDの増設やクラウドストレージの活用を検討しなければなりません。

また、3次元で表現するため、PCのスペックも高める必要があります。もし、スペックが低い場合、画面のカクツキなどが発生しやすくなるため、作業効率が低下する可能性もあるでしょう。

まとめ

今回は、3DCAD導入のタイミングと判断基準について詳しく解説しました。実際に企業の中には、3DCADには数多くのメリットがあるため、導入を検討している人も多いでしょう。しかし、3DCAD導入にはライセンス費用などがかかるため、コストがネックになっている中小企業もいるのではないでしょうか?そのような企業は、補助金を活用した3DCADの導入がおすすめです。補助金を活用すれば、通常よりも半額のコストで導入を進めることができるため、費用負担を大幅に減らすことができます。

しかし、企業の中には、どのように補助金を利用すればいいのかわからない方も少なくないでしょう。スムーズに補助金を活用して3DCADの導入を進めたい方は、CADジャンクションの利用がおすすめです。


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