自動車業界におけるCADの使い方や選び方を徹底解説!幅広い分野で利用されている?!

  • 2025年3月28日
  • 2025年3月26日
  • コラム

自動車業界では、設計から製造、品質管理に至るまで、さまざまな場面でCADが使われています。CADは、紙の図面では難しかった複雑な設計や精密なシミュレーションを実現することができ、自動車の性能や安全性の向上に欠かせないツールです。特に、自動車業界では車両デザインやエンジン、トランスミッションなどの部品設計、衝突安全試験のシミュレーションなど、幅広い分野で利用されています。

自動車業界の中でもCADは非常に便利なソフトウェアになるため、導入を検討している方も多いと思いますが、「自動車業界でのCADの具体的な使い方がわからない」、「どのCADソフトを選べばいいのか迷っている」という方も多いのではないでしょうか?

そこで、今回は自動車業界におけるCADの具体的な使い方や役割について解説します。また、CADを半額で導入する方法についても解説していますので、興味がある方は、ぜひ参考にしてください。


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CADとは

CAD 概要

CADとは、Computer Aided Designの略称で、パソコン上で設計や製図を実現することができるアプリケーションのことを意味します。CADが登場する前は、建築設計や製品設計は手書きで行われていました。しかし、CADが登場したことで、従来では手作業で行っていたことをデジタル化し、二次元で設計・製図ができるようになっています。これにより、設計の効率化や精度向上が実現できます。

CADの最大の特徴は、デジタル空間上で正確な設計ができる点です。手書きの図面ではミリ単位の精密な寸法や複雑な形状の再現に限界がありましたが、CADを活用することで、複雑な部品や構造でも正確に設計できます。さらに、設計の変更や修正が容易で、データとして管理できるため、作業効率の向上も期待できる点がメリットです。

CADは、設計や製図を行うソフトウェアであり、設計と聞くと建築設計を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、自動車業界でもCADは活用されており、大きな役割を担っています。そのため、現代においては自動車業界でもCADは欠かせない存在といえるでしょう。

自動車業界におけるCADの役割

自動車業界 CAD

自動車業界におけるCADの役割は大まかにわけて3つあります。それぞれの役割について詳しく解説しますので、自動車業界でどのように活用されているのか知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。

製品設計

自動車業界では、製品設計を行う際にCADを活用するケースが非常に多いです。現在、自動車業界では、製品設計にハイエンドCADといわれる3DCADが使用されています。

ハイエンドCADを活用することで、設計者は設計の早期段階で部品の干渉などの各種問題を把握することができるため、修正等も迅速に行える点がメリットです。また、設計業務のスピード化も図ることができるため、製造部門へ正確に図面を送ることができるようになります。

解析

自動車業界において、CADは、設計作業だけでなく解析の場面でも重要な役割を担っています。特に、近年の自動車開発では、短期間で多様なモデルの車両を生産しつつ、高い品質を維持し、コストを抑えることが求められています。こうした厳しい条件をクリアするために、実際の試作品をつくる前に、デジタルモックアップ(DMU)と呼ばれる手法が活用されています。

デジタルモックアップとは、CADデータを利用して製品の外観や内部構造を仮想空間上で再現し、設計の検証や評価を行うための技術です。この手法では、各デザイナーが個別に作成したパーツや部品のデータを、共通のデータベースに統合することで、設計データの一元管理が可能になります。

デジタルモックアップの大きな利点は、各部品が開発車両に正しくフィットするかを即座に確認できる点です。従来であれば、試作品を作成し、実際に組み立てた上で確認していたため、時間とコストがかかっていました。しかし、CADデータを活用することで、設計段階から部品の干渉や取り付け位置のズレなどを発見し、迅速な修正が可能になります。その結果、製作期間の短縮や設計ミスの防止に大きく貢献しています。

業務連携

CADデータは情報のやり取りがスムーズに行えるため、複数の関係者と連携しながら作業を進める場面で大きな効果を発揮します。特に自動車業界における製品開発では、設計技術者が他部署と連携を取る機会が多く、効率的な情報共有が欠かせません。

自社内の関係者はもちろん、部品メーカーの営業担当者や自動車メーカーの設計・購買担当者、さらには外部企業の技術者など、製品開発には多様な人々が関わります。こうした幅広い関係者と正確に情報を共有するために、CADデータは重要な役割を果たしています。

CADデータを利用することで、設計に関する情報が視覚的にわかりやすく伝わるため、仕様の認識違いを防ぎ、スムーズな意思疎通が可能になります。結果として、設計の見直しや修正がスピーディに行えるため、製品開発の効率化を実現することができます。

自動車業界で主に使われているCAD

CADと一言で言っても数多くの製品があります。そのため、CADの導入を検討している人の中には、どのようなCADが自動車業界で使われているか知っておきたいという方もいるのではないでしょうか?

この見出しでは、自動車業界で使われているCADを3つ紹介しますので、製品選びの際の参考にしてください。

CATIA

CATIA

公式サイト:CATIA

CATIA(Computer-Aided Three-Dimensional Interactive Application)は、コンピュータを活用して三次元設計を行うためのCADシステムです。特に製造業や航空宇宙、自動車業界などの大規模プロジェクトで活躍するハイエンドCADとして知られています。3Dモデリングに対応し、複雑な形状や高度なデザイン設計に優れています。

CATIAは、設計や解析、シミュレーション、製造といった機能が統合されたシステムであり、製品開発の全工程を効率化できます。複数のユーザーが同時に作業できるため、チームでの設計にも適しています。さらに、強力なシミュレーション機能により、試作の回数を減らしながら製品性能の評価が可能です。

CATIAには、ジェネレーティブAIが搭載されています。ジェネレーティブAIは、設計者やエンジニアにとって画期的なツールで、製品パフォーマンスの最適化や複雑な技術的課題を解決するためのサポートを行ってくれます。また、イノベーションと検証を高速化するMODSIMなども搭載されており、自動車の設計等に活用しやすいハイエンドCADです。

Creo Parametric

Creo Parametric

公式サイト:Creo Parametric

Creo Parametricは、米国のPTC(Parametric Technology Corporation)が開発した3D CADソフトウェアで、特に機械設計や製造業において幅広く使用されています。特徴は、業界のトップ企業が求める中核的な3Dモデリングソフトウェアの機能が搭載されている点とさらに付加製造、モデルベース定義 (MBD)、ジェネレーティブデザイン、拡張現実 (AR)、スマートコネクティッドデザインなどの機能も追加で利用できることです。また、合理化されたワークフローと直感的なユーザーインターフェースを採用している点も大きな魅力であり、企業が求める理想的な設計環境を提供してくれます。

Creo Parametricは、自動車のエンジンやトランスミッションの設計に活用されています。また、自動車業界だけでなく、航空機や産業機械などの複雑な部品設計に使われていたり、電子機器の外装設計や機構設計などでも広く利用されていたりする3DCADです。

NX CAD/CAMソフトウェア

NX CAD/CAMソフトウェア

公式サイト:NX CAD/CAMソフトウェア

NX CAD/CAMソフトウェアは、アメリカに本社を置くシーメンスPLMソフトウェア社が提供する高性能な3D CAD/CAMソフトウェアで、特に自動車業界や航空宇宙、精密機械などの分野で広く活用されています。NXは、設計や製造、解析といった幅広い機能が統合されたオールインワンのCAD/CAMソフトウェアです。

NX CADは、複雑な形状や高度なデザイン設計に対応しており、ボディやエンジンなどの自動車部品の3Dモデリングに強みを持っています。パラメトリック設計機能により、寸法の変更が設計全体に自動的に反映されるため、頻繁な設計変更にも柔軟に対応可能です。また、アセンブリ機能では、複数のパーツを組み合わせて干渉チェックや組み立てシミュレーションが行え、設計ミスを未然に防ぐ効果があります。

NX CAMは、設計した3Dモデルをもとに、NCプログラミングや切削加工のシミュレーションが可能です。これにより、部品製造の精度が向上し、加工ミスを最小限に抑えられます。さらに、複雑な5軸加工や高度な工具パス制御にも対応しており、自動車の精密部品製造に最適です。

NX CAD/CAMソフトウェアは、日本ではマツダや日産自動車が導入していることで知られています。自由度の高い設計が可能になるため、曲面や複雑な形状も容易に作成できます。

IT導入補助金を使うと半額でCADを導入できる

自動車業界で活躍する企業がCADを導入することで数多くのメリットを得ることができますが、当然導入にはコストがかかります。そのため、費用がネックでなかなか導入が進められないという方も多いのではないでしょうか?もし、予算に不安があるなら、IT導入補助金を利用するのがおすすめです。

IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者が業務効率化や生産性向上ためにITツールを導入する際に、その一部を国が補助してくれる制度です。補助金になるため、採択される必要がありますが、もし利用することができればCADの導入費用を半額まで抑えることができます。そのため、安い価格でCADを導入したい企業におすすめです。

まとめ

今回は、自動車業界でCADを使う方法や役割などについて詳しく解説しました。CADは初期費用やランニングコストが必要になるため、費用がネックになり導入を進められない方も少なくないでしょう。

しかし、IT導入補助金を活用することで、安い価格でCADの導入を進められます。そのため、活用しない手はありませんが、補助金を利用するために採択される必要があるため、正しく手続きを行わなければなりません。企業によっては手続きに自信がないという方もいるのではないでしょうか?

そのような方は、CADジャンクションを利用するのがおすすめです。CADジャンクションを利用すれば、IT導入補助金の手続きを業者が代わりに行ってくれるため、スムーズに補助金を受け取れます。興味がある方は、下記のURLからお気軽にご相談ください。


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