CAD初心者におすすめの練習図面ってなに?練習方法4つご紹介

  • 2025年2月26日
  • 2025年2月19日
  • コラム

CADは、建築や機械設計、電気設計などさまざまな業界で使用されている設計支援ツールです。従来においては、これらの設計はエンジニアが手作業で行うのが一般的でした。しかし、現在はCADオペレーターがCADを使用して効率よく設計図を作成しています。

CADは手作業よりも作図しやすいですが、もちろん知識や経験がないと操作することができません。そのため、CADオペレーターを目指す人は、まず学習をして必要な知識を身に付ける必要があります。CADの学習には、教科書を読んで知識を習得することも重要ですが、実際に手を動かして図面を描くことで効率的に技術を習得できます。実際に、CADを使って練習をはじめようと思われる方も少なくありませんが、手を動かして図面を描く前に練習方法を知っておくと技術の習得をスムーズに進められます。

そこで、今回はCADの練習方法や初心者が練習する際に知っておきたいことを解説します。また、CADを導入していない人に向けて安く購入する方法についても紹介しますので、興味がある方は、ぜひ参考にしてください。


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CADとは?簡単に解説

CADとは、Computer Aided Designの略称で、コンピューター支援設計のことです。簡単にいえば、コンピューター上で図面を作成するためのソフトウェアを意味します。

昔は、設計や製図は手作業で行われるのが一般的でした。設計図には必要に応じて修正を加える必要がありますが、手作業の場合、手間がかかるため、設計士の負担は非常に大きいものでした。また、設計図を関係者と共有するとき、印刷をして人数分を用意しなければならないため不便です。

しかし、CADを活用することで、設計図をコンピューター上で扱うことができるようになります。これにより、修正を含む設計・製図作業自体を効率化することが可能です。また、図面がデータ化されているため、管理や共有もスムーズに行うことができるようになります。

現在では、2DCADはもちろんのこと、3DCADの導入も進められています。3DCADは、建築物や製品を3次元で表現できるため、イメージを共有しやすいなどのメリットがあります。

初心者向けAutoCADの練習方法4選

次に、CADを使って初心者におすすめの練習方法を4つ紹介します。今回は例としてAutoCADを使った練習方法について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

はじめにAutoCADのコマンドを理解して練習する

AutoCADはコマンドを実行して線を作図していくソフトウェアです。そのため、初心者はまずコマンドを理解して実際に出す必要があります。

AutoCADの場合、コマンドの実行方法は下記の2種類です。

  • 画面上のアイコンからコマンドを実行する
  • 画面下のコマンド入力バーからコマンドを入力する

AutoCADを使ってコマンドを使用する場合、好みのほうを選択するようにしてください。また、ほかのCADソフトを使用するケースでもコマンドを覚えなければならないものが多いので、必ずコマンドの出し方をチェックするようにしましょう。

円を描く

AutoCADの場合、円を描くときはCIRCLEというコマンドを入力して実行します。もちろん、円のアイコンをクリックして円を描くことも可能です。

コマンドを実行したあとに、円の中心を指定する画面や円の半径を指定する画面などが出てくるため、指示通りに進めていくことで円を描くことができるでしょう。

楕円を描く

AutoCADで楕円を描く場合は、ELLIPSEというコマンドを入力します。その後に円の中心と2点目を指定して角度をマウスで指定したら軸の角度を決めることができます。次に、もう一方の軸の距離をクリックして指定したら楕円を描くことが可能です。

直接セグメントの作成をする

直接セグメントを作成する際は、LINEというコマンドを入力します。実行したら線の始点をクリックして指定し、線を引きたい方向にマウスを動かし数値を入力します。その後に線分のマークをクリックしたら完了です。

複写する

複写をする場合は、コマンドにCOPYと入力します。その後にコピーしたいオブジェクトを選択します。起点を決定したら、オブジェクトを複写したい方向へマウスを動かし、最後に移動する距離を入力しエンターキーを押したら完了です。

長方形のポリラインを作成する

長方形のポリラインを作成するときは、RECRANGというコマンドを入力します。また、表を作成したいときはTABLEコマンドを実行します。

複数の点でオブジェクトを作成する

複数の点でオブジェクトを作成するときは、POINTというコマンドを入力します。また、点のアイコンをクリックしても作成することが可能です。

AutoCADで図形を出す

AutoCADで図形を出す際は、円と同様に各コマンドを画面上のアイコンか画面下にあるグレーのバーにコマンドを入力します。その後、画面上に指示が出てくるため、その通りに進めるだけで図形を出すことができます。

ちなみに、一度描いた図形を消すときは、消したい図形の横にカーソルを移動した上で左クリックし、消したい範囲を指定してからもう一度左クリックをすると画面上に消したい範囲が青色で指定されます。その後にdeleteキーで削除することが可能です。

AutoCADで実際に図面を練習する

基本的なコマンドの使い方を理解することができたら、次は実際に簡単な図面を書いて練習しましょう。図面によって難易度は異なりますが、基本的な建築の平面図であれば、初心者でも取り組みやすいです。

一般的に、基本的な建築の平面図を作成する場合は、まず基準線を作成します。AutoCADの画面上部中央にある画層プロパティ管理を選択し、線の太さや色、線の名前を指定します。画層の設定が完了したら選択画層を基準線にして線分コマンドで線を引きます。

1本線を引いたら後は複写コマンドを利用すると効率的に基準線を描いていくことができます。

建築の平面図には柱が必要です。柱は長方形のコマンドを出して描いていくのが一般的です。1本柱を描いたら、基準線と同様に複写コマンドを使うと効率的に柱を作図していくことができます。

次は、平面図の壁を作成します。画層プロパティ管理の中の下部にある補助線の画層を選択し、オフセットコマンドを使用して壁厚の1/2の数値を入力します。

建具を配置する際は、建具画層を使います。また、RC画層を使って壁を描きます。柱と壁が重なり合う部分は、トリムコマンドを使用して修正しながら作図をするようにしましょう。

次に、設備画層にキッチンや浴室などを配置したら図面が完了です。最後に居室やキッチン、収納などの図面に各部屋の名称を記入して、間取りの寸法を入力したら建築物の平面図は完成です。

模写して練習をする

初心者におすすめの練習方法としては、設計図を模写して練習することです。

図面の練習には、実際に建築物を模写することがとても有効になります。例えば、自宅の間取りや有名な建造物の間取りを想像して実際に描いてみるのがおすすめです。特に、自宅の間取りを模写すると実際の間取りと見比べることができるので、初心者のステップアップに最適な練習方法といえるでしょう。

2D・3Dの図面画像の例

今まで全く図面を作成したことがない人が図面をイメージしやすいように、下記に2Dと3Dの図面を貼り付けます。

【2D図面】

【3D図面】

このような練習図面を見て真似して描くことで、ソフトの操作方法や図形の描き方などを学ぶことができます。

初心者がCADの練習で知っておきたいこと

初心者 CAD 練習

初心者がCADの練習で知っておきたいことは大まかにわけて2つあります。ここでは、具体的に何を知っておくと学習効率が上がるのか解説していますので、ぜひ参考にしてください。

頻繁に用いるコマンドから覚える

CADは非常に奥が深いソフトになります。そのため、機能など覚えようと思えばいくつも出てきますが、しっかりと優先順位を付けて学習していくのがおすすめです。特に、初心者は頻繁に用いるコマンドから覚えるのが最適になります。頻繁に使うコマンドとしては、円や線分、ポリライン、円弧などが挙げられます。

これらのコマンドは使用頻度が高く、コマンドを入力しなくてもクリックするだけで使えるようになっているソフトが多いです。設計図を作成する際には欠かせないコマンドであり、頻繁に使用するため、必ず先に覚えるようにするといいでしょう。

チュートリアルを活用する

CADを練習する際は、チュートリアルを活用するのがおすすめです。

チュートリアルは操作手順などが細かく書かれており、それに沿って作図をしていけば基本的な使い方を習得することができるようになっています。手を動かしながら覚えることができるため、教科書を読むよりも効率的に学習を進めることが可能です。

IT導入補助金を利用すればCADを安く導入できる

CADオペレーターの育成等を行っている企業の中には、CADの導入を検討しているところも少なくないでしょう。しかし、CADの導入には費用がかかるので、その点に負担を感じている方もいるのではないでしょうか?

実は、CADを導入する際にIT導入補助金を利用することで、通常よりも半額の料金で購入することができます。IT導入補助金は補助制度になるため、申請をして採択される必要がありますが、うまく活用することでコストを削減することが可能です。そのため、安くCADを導入したいという方は、IT導入補助金の利用を検討しましょう。

まとめ

今回は、CAD初心者におすすめの練習方法について詳しく解説しました。CADの練習をする際は、チュートリアルを活用することで、手を動かしながら学んでいくことができます。効率的に操作方法などを習得することができるのでおすすめです。

企業の中には、CADの導入を検討している方も多いですが、コストがかかるので、その点に負担を感じる人も少なくないでしょう。そのような方は、IT導入補助金を利用するのがおすすめです。しかし、どのように申請すればいいのかわからないという方もいるのではないでしょうか?その場合は、CADジャンクションを利用するのがおすすめです。


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また、初回相談は無料となっています。「補助金の対象になるの?」「どのツールが自社に合っているの?」など、CADや補助金に関するお悩みやご相談のある方はお気軽にお問い合わせください。