土木CADとは?メリットやデメリット、おすすめの製品も紹介!

  • 2024年10月22日
  • 2025年2月19日
  • コラム

CADは幅広い分野で使われていますが、土木業界においては、道路や橋、ダムなどの構造物を設計する際にCADが重要な役割を果たします。

CADはコンピュータを使用して利用して設計を行うためのソフトウェアであり、多くのメーカーから幅広い機能を持った製品が販売されています。

本記事では、土木CADの活用について考えている方向けに、土木CADとはどういったものかを説明し、メリットやデメリットについても紹介します。また、記事の最後ではおすすめの土木CADについても紹介しているので、導入を検討されている方は参考にしてください。


CADジャンクションでは、IT導入補助金を活用した導入支援を行っています。補助金で初期費用が50%オフに。申請手続きから採択後の実績報告まですべてサポートいたします。初回相談は無料です。

土木CADとは

土木CAD

土木CADとは、コンピュータを使用して図面の作成や設計作業を行うツールやソフトウェアのことを言います。さまざまな種類が存在するCADの中でも、土木CADは土木設計に特化したシステムです。

土木CADは、主にトンネルや都市開発、河川の整備、道路、歩道橋など、人々の生活をより快適にするためのインフラ設計に使用されます。

これらの土木建造物を扱う際にはさまざまな設計の方法がありますが、その中でも専用の土木CADソフトを使用することが主流になっています。

土木CADで作成できる図面

土木工事では、どのような工事を実施するかによって扱う図面が異なります。下記では代表的な図面を紹介しているので、参考にしてください。

  • 設計図:対象物の規格や寸法、設計や施工に関する条件を詳細に示した図面のこと

  • 参考図:入札の際に提示される、入札者が参考にできる図面のこと

  • 更新変更図:工事の進行中に、最初の設計図に基づいて施工を進めることが不適切と判断された場合や、新たに測量や設計が必要になった場合に、発注者が設計の修正を行うために作成される図面です。

  • 施工図:設計図とは別に、実際の施工に際して必要に応じて作成される図面です。施工の具体的な手順や詳細を示すために、任意で作成されることがあります。

  • 完成図:設計図や変更後の設計図に基づいて、実際に完成した状態を示す図面です。目的物の最終的な形状や仕様を正確に反映しています。

上記の図面は、土木CADを活用することで比較的簡単に作成することが可能です。従来の手描き設計に比べて手間やミスも減らせるので、CADを使用して設計するのが主流となっています。

土木でCADを使うメリット

CADメリット

図面を手描きで作成するか、土木CADで作成するか悩んでいる方向けに、下記では土木CADを使用するメリットについて紹介しています。どのような点に魅力があるのか知りたい方はぜひ参考にしてください。

図面作成におけるスピードと精度が向上する

土木CADは、従来の手作業や2D設計に比べて図面作成のスピードと精度を大幅に向上させることができ、設計の工程全体を効率化できるソフトウェアです。

まず、CADソフトは自動化された機能を多数備えており、複雑な設計でも短時間で正確な図面を作成できます。例えば、寸法や計算が自動で行われるため、手動によるミスを減らし、修正作業にかかる時間も削減できます。

また、3Dモデリング機能を活用することで、設計物の立体的なイメージを視覚的に確認できるため、設計の意図が明確になり、関係者間での共有もスムーズにできるといったメリットがあります。

図面の修正や変更を迅速に行える

土木CADは、図面の修正や変更を迅速かつ簡単に行うことができます。

土木設計では、現場の状況や設計基準が施工中に変更されることがよくあります。例えば、地盤条件の変化や予期しない障害物の発見などで設計を修正する必要が生じた場合、従来の手描き図面では多大な時間と労力を必要としますが、土木CADなら変更箇所を瞬時に反映させることが可能です。

また、土木CADでは、一部の設計を変更した場合、その変更内容が自動的に他の関連する部分にも反映されます。例えば、道路の幅を広げる設計変更をしたとします。この場合、土木CADを使うと歩道や排水溝の幅や位置にも自動的に変更点が反映され、一度の修正で複数の箇所が自動的に調整されます。手書きでは何度も修正を加える必要がありますが、土木CADなら何度も修正する必要がないので、ミスを減らせるだけではなく、時間も節約できるメリットがあります。

3Dモデリングや解析ツールなどの付加機能を活用できる

土木CADは、3Dモデリングや解析ツールなど、さまざまな付加機能を活用できる点もメリットとしてあげられます。

土木設計では、道路や橋、河川、ダムなどの大規模かつ複雑な構造物を設計することが多くなります。このような状況でも3Dモデリングを活用すれば、設計した構造物を立体的にチェックすることができます。平面図では確認しづらかった部分も容易にチェックできるので、設計ミス等も防ぐことが可能です。

また、解析ツールを活用することで、設計段階で地盤の安定性や橋の強度など、あらゆるシミュレーションも可能になります。これにより、事前に安全性を確保しつつ効率的な施工ができるよう支援してくれるので、施行中の事故などを避けられるといったメリットもあります。

土木でCADを使う際の注意点

CADの注意点

土木CADは、手描きでの設計に比べてメリットは多くなりますが、注意しておきたいポイントもいくつかあります。下記では2つの注意点を紹介しているので、参考にしてください。

複雑な操作で習得に時間がかかるケースもある

土木CADの注意点として、操作が複雑で習得に時間がかかるケースがあります。

特に土木設計では、大規模なインフラを扱うこともあり、設計の精度が要求されます。この場合、使用するCADソフトも高度な機能を持っていることが多く、適切に使いこなすためには専門的な知識が必要になることもあります。

そのため、使いこなせるようになるためにはスキルを身に着けるために勉強や経験が必要になります。また、土木CADといっても幅広い種類があるため、ご自身にとって使いやすいソフトであることを確かめてから導入を検討した方がいいでしょう。操作のしやすいCADソフトを選ぶことで、習得までの時間も短縮することができます。

導入コストがかかる

土木CADは、導入コストがかかる点も注意しておきたいポイントです。通常のCADと異なり、土木CADには高度な設計機能や解析ツールなどを備えているため、高価なものが多めとなります。

一般的なCADよりも初期導入コストが大きくなることがあるため、予算も考えながら負担が大きくなりすぎないように注意する必要があります。

土木CADの導入コストをできる限り抑える方法としては、IT導入補助金を活用する方法があります。IT導入補助金は、ソフトウェアの導入にかかる費用の一部を補助金として支援することで、導入コストを抑えられるというものです。

最大半額で土木CADを導入できるケースもあるため、できる限り費用を抑えたいと考えている方は、IT導入補助金の活用を検討してみてください。

おすすめの土木CAD3選

ここからは、土木CADの製品の中でも特におすすめのソフトウェアを3つご紹介します。選び方で悩まれている方は、ぜひ参考にしてください。

AutoCAD

AutoCAD

公式サイト:AutoCAD

土木分野で使用されているCADの中でも、特に人気なのがAutoCADです。

AutoCADは、道路や橋、ダムなどの土木構造物の詳細な図面作成が可能で、2Dのみならず3D設計まで対応しています。性能に優れている土木CADとなるので、複雑な土木設計にも適しています。

また、多くの業界標準に準拠しており、他の設計ソフトウェアや解析ツールとの互換性も高いのが特徴です。さらに、便利機能も満載なので、設計の効率化や正確な図面の作成において、幅広いプロジェクトに使用することができます。

CADWe’ll 土木

CADWe’ll 土木

公式サイト:CADWe’ll 土木

CADWe’ll 土木は、土木設計に特化したCADソフトで、土木技術者の業務を効率化するためのさまざまな機能を備えています。

土木CADは難しいといった印象を持っている方もいるかと思いますが、CADWe’ll 土木は、初心者でも直感的に使いこなすことができ、複雑な土木図面の作成や編集をスムーズに行える点が特徴です。

また、CADWe’ll 土木は、道路や橋梁、河川といったさまざまな土木構造物に対応できる基本機能に加え、業界のニーズに応じた土木用機能も備わっています。幅広い機能が使えることによって、作業時間の短縮を図りながら、正確で高品質な設計をサポートしてもらえる土木CADソフトとなっています。

DynaCAD土木Plus

DynaCAD土木Plus

公式サイト:DynaCAD土木Plus

DynaCAD土木Plusは、土木工事に必要な機能を幅広く備えたCADソフトです。

このソフトは、測量データを使って道路や橋などの設計を簡単に行えます。たとえば、現場ごとに測点(ポイント)や画地(エリア)のデータを管理し、これらを使って計算や図面作成ができます。また、Excelやテキストファイルともデータをやり取りできるので、スムーズな作業を実現できるのが特徴です。

また、路線の線形や縦断・横断図を計算し、自動で図面に反映できます。面積の計算や、車両の走行軌跡を描く機能もあり、道路設計をよりスムーズなものにしてくれます。その他にも、構造物のひな型から簡単に図面を作成でき、国土交通省の基準に基づいた設計も可能です。

土木に特化したCADソフトとなっているので、特に土木業界からの人気が高い製品となっています。

まとめ

今回は、土木CADの概要から、活用することのメリットや注意点について紹介しました。CADにも幅広い種類があり、用途によっても使いやすさが異なります。この記事では土木に特化したCADの製品も紹介していますが、土木分野からの利用が多いCADとなっているので、選び方で悩んでいる方は参考にしながらご自身にマッチした製品を選択してください。


CADジャンクションでは、IT導入補助金を活用したCADソフトの導入支援を実施しています。CADソフトは設計において重要な役割を果たしますが、コストがかかる点がデメリットとしてあげられます。しかし、IT導入補助金を活用すれば通常より安く導入できるので、負担を大幅に減らせます。

できる限り負担を抑えた導入を考えている方は、補助金を活用した導入支援を実施しているCADジャンクションまでお問い合わせください。

また、初回相談は無料となっています。「補助金の対象になるの?」「どのツールが自社に合っているの?」など、CADや補助金に関するお悩みやご相談のある方はお気軽にお問い合わせください。