2D・3Dどちらも対応できるBricsCADとは?IT導入補助金で安く導入しよう!

従来において、建物や製品の設計は手書きで行われるのが一般的でした。手書き図面を使用して建築事務所もしくは設計者が作成し、その後に建物や製品が作られる流れです。しかし、現代の設計においてはCADを使用するケースが非常に多くなっています。また、図面をコンピューター上で作図する2DCADだけでなく、仮想空間で立体的に設計を表現する3DCADや設計・施工・運用までを管理できるBIMなどさまざまなソフトウェアが登場し、多くの企業は顧客や設計プロセスに合わせてうまく使い分けを行っているところも少なくありません。

通常、2DCADや3DCAD、BIMなどを使用する場合、それぞれのソフトウェアにわけて使用する必要があります。つまり、複数のソフトを企業や個人は運用しなければならないので、設計者は柔軟に対応しなければなりません。しかし、今回紹介するBricsCADは、ひとつのソフトで2DCADや3DCAD、BIMの機能を一本化できるソフトとして有名です。実際に、企業や個人の中には、どのようなソフトなのか気になっている方も多いのではないでしょうか?

そこで、今回はBricsCADの概要や特徴、安く導入する方法について解説します。

BricsCADとは?

BricsCADとは、ベルギーに本社を置くBricsys社が開発・提供しているCADソフトです。Bricsys社は、dwg互換CADシステムの中で先駆者的な存在として知られており、とても有名な企業になります。そのため、BricsCADにおいては、2Dや3D、BIMのデータをすべてdwgファイルで作成することができるという特徴を持ちます。

BricsCADは、15語の言語に翻訳されており、世界中で使用されているCADソフトです。大阪に本社を置く図研アルファテック株式会社が日本の代理店として知られており、日本企業の中にもBricsCADを活用して設計業務を行っているところは少なくありません。

BricsCADとAutoCADとの違い

CADソフトとして有名な製品としてAutoCADが挙げられます。企業や個人の中には、BricsCADかAutoCADのどちらを選択しようか迷っている方や両者の違いを具体的に知りたいという方も少なくないでしょう。ここでは、BricsCADとAutoCADの違いを3つ紹介しますので、興味がある方はぜひ参考にしてください。

3D機能が充実

BricsCADとAutoCADの違いは、3D機能が充実しているかどうかです。

AutoCADは、3D機能に対応している3DCADですが、AutoCADの3D機能は2D設計した図目を可視化するための単純な3Dモデリング機能になります。そのため、3D機能でできることは少なく、限られた範囲で3Dモデルを扱うことになるでしょう。

一方、BricsCADは3D機能が充実しています。例えば、BricsCADの製造向け3D機能としてアセンブリ設計や干渉チェック、BOMの作成、板金設計などが有名です。また、建築業向けの3D機能としてBIMデータの作成やIFCファイルへの対応、Revitファイルの読み込み機能などが挙げられます。AutoCADよりも3D機能が充実しており、できることも増えるため、その点がBricsCADとAutoCADの大きな違いです。

さまざまなソフトが一本化されている

BricsCADとAutoCADのそのほかの違いとしては、さまざまなソフトが一本化されているかどうかです。

AutoCADは2Dや3Dに対応したCADソフトになりますが、BIMに対応するソフトを使用する場合、Autodeskが提供しているRevitを使用する必要があります。BIMへ対応させなければならない場合、AutoCADとRevitを柔軟に使い分けなければなりません。また、精度の高い3DCADを使用しなければならないときは、AutoCADとは別に3DCADソフトを使用する必要があります。

一方、BricsCADは2Dや3D、BIM、機械設計機能をひとつのソフトで使用することができます。そのため、それぞれの機能を使うためにソフトを使い分けたり、立ち上げたりする必要がないため、作業が非常にスムーズです。BricsCADはワンプラットフォームでさまざまな機能を使えるため、その点がAutoCADとの大きな違いです。

契約形態

契約形態に関してもBricsCAD とAutoCADで違いがあります。

AutoCADはサブスクリプション方式の契約のみです。そのため、使用期間に応じて料金を支払う必要があります。また、使用中は必ず料金が発生するため、初期費用は抑えられますが、ランニングコストが高くなりがちです。

一方、BricsCADはサブスクリプション方式もしくは永久ライセンス方式のどちらかを選択することができます。そのため、初期費用を抑えてBricsCADを使用したいという方はサブスクリプション方式を選択し、ランニングコストを減らしたいという人は、永久ライセンスで契約するのがおすすめです。

BricsCADの特徴を知る!

BricsCADの特徴は大まかにわけて5つあります。それぞれの特徴について詳しく解説しますので、導入を検討している人はぜひチェックしてみてください。

2Dの作図から3Dモデルの作成まで幅広く対応

BricsCADの特徴は、2Dの作図から3Dモデルの作成まで幅広く対応することができるという点です。AutoCADとの違いでも少し解説したように、BricsCADは2D・3D・BIMに対応しているため、作成するデータの種類に合わせて別々のソフトを立ち上げる必要がありません。

また、ひとつのソフトでそれぞれのデータを作成することができます。これにより、2D図面から3Dデータを書き起こしたり、3Dデータから2D図面を展開したりといった作業もスムーズに行うことができます。

AutoCADと高い互換性がある

BricsCADはAutoCADとの高い互換性があるという点も特徴です。

dwgファイルやdxfファイルなどAutoCADで作成したファイルをそのままBricsCADに移行させることができます。互換したCADは、マルチテキスト編集や自動調整寸法、ワイプアウトなどさまざまな機能に対応することが可能です。これにより、既存データを活かしながらBricsCADに搭載されている精度の高い機能を使用して高いパフォーマンスができるようになるので、非常に利便性が高いといえるでしょう。

コストパフォーマンスが優れている

コストパフォーマンスが優れているという点もBricsCADの特徴です。

BricsCADには、LiteやPro、BIMなど複数の種類が提供されており、それぞれの個人や企業は用途に合わせて好みのものを選択することができます。また、BricsCADは永久ライセンスで契約することもできるため、サブスクリプション契約よりもコストの削減が可能です。

カスタマイズが可能

カスタマイズが可能な点もBricsCADの特徴といえます。

BricsCADは、ユーザーに合わせて自社コマンドを作成し、カスタマイズすることが可能です。これにより、合理化や効率化を行い、自社が使いやすいBricsCADを導入することができるので、その点も大きな魅力になります。

カスタマーサービスが充実

BricsCADは、カスタマーサービスが充実している点も特徴です。

BricsCADを使いこなすためには、スキルや技術を習得する必要があります。また、運用している間に使い方がわからなかったり、何らかのトラブルが発生したりするケースも珍しくありません。

BricsCADは、技術的な問題が発生した際や設定方法がわからないというユーザーに対してサポートするテクニカルサポート契約があります。うまく活用すれば、作図中のエラーなどが発生したときに電話で問い合わせなどができるため、安心してBricsCADを運用することが可能です。

BricsCADをおすすめできる個人や企業の特徴

BricsCADの契約を検討している個人や企業の中には、自身にBricsCADが向いているのか気になる方も多いでしょう。ここでは、BricsCADをおすすめしたい個人や企業の特徴について紹介しますので、興味がある方はチェックしてみてください。

運用コストを下げたい個人や企業

BricsCADは、運用コストを下げたい個人や企業に適しているCADソフトです。

前述した通り、BricsCADは永久ライセンスが提供されており、それを契約すればサブスクリプション契約とは異なり運用コストを最小限に抑えることができます。そのため、企業や個人は費用負担少なくCADソフトを運用することが可能です。

また、BricsCADは2D・3D、BIMなどさまざまな機能をひとつのソフトで一本化できます。通常、これらの機能を使用するためには複数のソフトを契約しなければいけませんが、BricsCADの場合は一本化されているため、その点も運用コストを下げられる理由のひとつです。

2Dと3Dを頻繁に切り替えて作業する個人や企業

2Dと3Dを頻繁に切り替えて作業をする機会が多い個人や企業におすすめです。

BricsCADは、2Dや3Dに対応したCADソフトのため、ひとつのソフトで複数の種類のデータを扱うことができます。例えば、「3Dをメインで作業しているが、仕事相手から2Dデータが送られてくることがよくある人」や「顧客に応じて2Dや3Dを切り替えなければならないという方」もBricsCADを使用すれば効率的に作業ができます。そのため、2D・3Dデータに合わせてソフトを立ち上げることに煩わしさを感じるという方や2Dと3Dをスムーズに切り替えて作業したいという方にBricsCADはおすすめのCADソフトです。

費用負担を抑えてBricsCADを導入したいならIT導入補助金を活用しよう

BricsCADは非常に便利なCADソフトですが、使用するためには永久ライセンスを購入したり、サブスクリプション契約をしたりしなければなりません。つまり、導入するためにはまとまった費用が必要になってくるため、安く導入する方法を探している方も多いのではないでしょうか?

BricsCADを安く導入したいという方は、IT導入補助金を利用するのがおすすめです。IT導入補助金を活用すれば、導入費用の最大で2/1を補助してもらうことができるので、費用を大幅に抑えることができます。そのため、できるだけ導入費用を節約したいという方にIT導入補助金はおすすめです。


また、IT導入補助金に関する詳しい内容は、下記の記事でも詳しく紹介しているのでそちらも併せてご覧ください。

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まとめ

今回は、BricsCADの概要や特徴について詳しく解説しました。BricsCADは非常に優秀なCADソフトですが、導入には費用がかかります。そのため、できるだけ安く抑えたいという方は、IT導入補助金を利用することで予算を節約することが可能です。

しかし、IT導入補助金を利用するためには、自社の申請が採択される必要があります。そのため、申請手続きに自信がない方も多いのではないでしょうか?

CADジャンクションでは、IT導入補助金を活用したBricsCADの導入支援を実施しています。複雑な手続きを委託することができるため、企業や個人が利用すれば申請の手間を少なくすることが可能です。興味がある方は、下記からお気軽にご相談ください。

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