現在、CADソフトは建設業界や製造業などの設計業務で必要不可欠なツールです。従来においては、手描きで図面を作図するのが一般的でしたが、修正をする際に余計な線まで消してしまったり、記号や文字の書き込みを綺麗に行わないと図面が読みづらくなったりするなどのデメリットがあります。そのため、設計業務を行う企業ではCADソフトを使用し、作業効率を大幅に向上させているところが多いです。
CADソフトと一言で言ってもさまざまな製品があります。特に、AutoCADはシェア率が非常に高く、とても有名なCADソフトです。建築やエンジニアリングなどさまざまな業界で使われており、実際に多くの方がすでに使っていたり、聞いたりしたことがあるのではないでしょうか?このように多くの企業がAutoCADを使用しているため、これからCADソフトを導入する企業の中には、AutoCADでエキスポートされるDWGファイルとの互換性を持つ製品を選択したいと思われている方も少なくないでしょう。また、DWG互換CADがそもそもどのようなソフトなのか知りたいという方もいるのではないでしょうか?
そこで、今回はDWG互換CADの概要や特徴、安く導入する方法について詳しく解説しますので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
CADジャンクションでは、IT導入補助金を活用した導入支援を行っています。補助金で初期費用が50%オフに。申請手続きから採択後の実績報告まですべてサポートいたします。初回相談は無料です。
DWG互換CADとは?
DWG互換CADとは、CAD業界において標準ファイル形式として使われているDWGフォーマットを使用することができるCADソフトのことです。特に、技術図面や設計図の制作現場で活用されており、設計業務を行うために必須となっている企業も少なくありません。
そもそもDWGファイルとは、AutoCADなどのソフトウェアを開発・提供しているAutodesk社が策定した図面のファイル形式のことです。DWGはDrawingの略称であり、ディー・ダブリュー・ジーと発音します。AutoCADはCAD業界でシェア率トップを誇るソフトウェアです。そして、AutoCADで出力されるDWGはCAD業界の標準のファイル形式となっています。そのため、設計業務を行う際に、DWG互換のあるCADを使用するほうがスムーズに作業ができるので、DWG互換CADを選択する企業が多いです。
DWG互換CADは、Autodesk社が提供しているCADソフトでなくてもDWGファイルを編集することができます。AutoCADと同様に、2D及び3D機能はもちろんのこと、同等の機能が搭載されており、AutoCADを使用しているかのように作業を行うことが可能です。また、DWG互換CADはAutoCADのように専門的な操作が求められることがなく、リーズナブルなので、多くの企業が導入しやすくなっています。
DWGファイルとDXFファイルの違い
DWGファイルと似たファイル形式としてDXFファイルが挙げられます。具体的に何が違うのか把握しておきたいという方もいるのではないでしょうか?
DWGファイルとDXFファイルの違いは、ファイルサイズの大きさです。DWGファイルは、バイナリ構造を採用しているファイル形式なため、DXFよりも25%軽くなるという特徴を持ちます。また、処理が速いという点もメリットです。
一方、DXFファイルは「CAD・BIMソフトと共有できる」、「受け取ったデータをそのまま開封できる」という点が特徴になります。
DWGファイルとDXFファイルはどちらもAutodesk社が開発したファイル形式です。しかし、メインはデータが軽量なDWGを使用し、他社や発注者にデータの提供・共有を行う際はオープンソースのDXFファイルを使うのがおすすめになります。
有料のCADソフトを使用したい場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。
CADは、設計作業を効率的に進めるためになくてはならないソフトです。CADには2D、3Dがあり、その中でも3DCADは立体モデルを用いて高度な設計が可能になるため、幅広い業界で活用されています。 これからCADソフトの導入を検討され[…]
DWG互換CADが持つ3つの特徴
DWG互換CADには、大まかにわけて3つの特徴があります。具体的にそれぞれの特徴について詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
価格が安い
DWG互換CADの特徴は、価格が安いという点です。
AutoCADに比べてコストが安く、はじめてCADソフトを使用する方も導入しやすくなっています。また、ライセンス形態に関しても買い切りの製品からサブスクリプション契約が可能なタイプもあります。予算に合わせて最適なものを選択することができるので、その点も大きなメリットであるといえるでしょう。
使いやすい
DWG互換CADは使いやすいという特徴を持ちます。
業界トップシェアを誇るAutoCADは、専門性が高いため、使いこなすためにはある程度のスキルや経験が必要です。そのため、はじめてCADソフトを使う人の中には、ハードルを感じる方も少なくありません。
一方、DWG互換CADは初心者でも使いやすい操作性を採用しているものが多いです。そのため、これからCADソフトを学ぶという方にも練習用として最適になります。学習の初期段階はDWG互換CADを使用し、その後にAutoCADに移行するという学習ステップを歩むこともできるでしょう。
互換性がある
DWG互換CADはAutoCADとの互換性を持つため、その点が大きな特徴です。
DWG互換CADを使用すれば、過去にAutoCADで作成したファイルをインポートして編集することができます。そのため、AutoCADから乗り換えたいという人も互換性があることでスムーズです。また、逆にDWG互換CADで作成したファイルをAutoCADで取り込むこともできます。
このように、DWG互換CADはDWGファイルに互換性を持つため、CADソフトの種類に関係なく、シームレスなデータ共有が可能になります。
安く導入したい人必見!DWG互換CAD 導入に活用できるIT導入補助金とは?
DWG互換CADは、AutoCADよりも料金が安く、導入ハードルが比較的低いCADソフトです。しかし、企業が導入する場合、複数のライセンスを購入する必要があるため、まとまった費用を用意しなければならないケースも珍しくありません。そのため、できるだけ安くDWG互換CADを導入したいという方は、IT導入補助金の利用を検討してみてはいかがでしょうか?
IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者がITツールを導入する際に活用できる補助金のことです。業務効率化やDXの推進など、企業が現在抱えている課題を解決するためにITツールを導入する際に活用することができます。そして、DWG互換CADに関しても業務効率化のために導入する企業も多いため、IT導入補助金を利用することが可能です。
もし、IT導入補助金を利用してDWG互換CADを購入する場合、最大で2/1の補助を受けることができます。そのため、結果的に安くDWG互換CADを導入することが可能です。
IT導入補助金を申請して採択されるために手続き等が必要になりますが、補助を受けられるようになれば、費用を大幅に削減してDWG互換CADを導入することができるのでおすすめです。
IT導入補助金を利用したCADの導入方法につきましては、以下の記事で詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。
日本ではさまざまな業界でITツールの導入が進んでいます。ITツールを導入することで、これまでよりも業務効率化を図れたり、生産性向上につながったりと幅広いメリットが得られます。 ITツールといってもさまざまな種類がありますが、その中で[…]
おすすめのDWG互換CAD3選
DWG互換CADの導入を検討している人の中には、どのような製品を選択すればいいのかわからないという方もいるのではないでしょうか?ここでは、おすすめのDWG互換CADを3製品紹介しますので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
IJCAD
公式サイトはこちら:IJCAD
IJCADは、AutoCAD LTと非常に高い互換性を持つ国産のDWG互換CADです。国内納入121,000ライセンス以上の実績を誇り、非常に有名な製品として知られています。
IJCADの特徴は、AutoCADとの互換性です。AutoCADとの極めて高い互換性を最優先に開発されたDWG互換CADになるため、AutoCADからの乗り換える方もスムーズに使用することができます。また、豊富なライセンス形態を提供しているため、選択の仕方によってはコストの削減が可能です。さらに、アップデートに関しても無料となっており、安心して最新バージョンを使い続けることができます。
IJCADは操作性が良く、機械設計や電気設計など幅広い設計業務で使用できます。できるだけ安くDWG互換CADを導入したいという方や安心して使用できるDWG互換CADを選びたいという方におすすめです。
ARES
公式サイトはこちら:ARES
ARESは、株式会社コンピューターシステム研究所が開発・提供している低価格で高機能なDWG互換CADです。業界のスタンダードCADソフトとの高い互換性を持ち、AutoCADと変わらない操作性を実現しています。導入後はすぐに運用することができるので、乗り換え等も行いやすいDWG互換CADです。
ARESの特徴は、標準CADとの高い互換性を持つ点です。最新のDWGファイル利用技術による高いデータ互換性を実現しており、標準CADで作成した図面を正確に表示させることができます。また、操作性が変わらないという点も特徴です。AutoCADと同等の機能はもちろんのこと、画面周り・操作性を搭載しています。さらに、豊富なラインナップとライセンス方式が提供されているため、企業は自身に最適なプランを選択できるだけでなく、コスト削減も実現することが可能です。
Bricscad
公式サイトはこちら:Bricscad
Bricscadは、2D・3D・BIMと拡張できる高品質のDWG互換CADです。パートナー代理店である図研アルファテック株式会社によって販売されています。
Bricscad の特徴は、高い互換性を持つという点です。AutoCADとの互換性が高く、そこで作成したファイルを取り込むことができます。また、ファイルを編集することもできるため、AutoCADからの移行も容易に行うことが可能です。
また、ハイコストパフォーマンスを実現することができます。2Dだけでなく3DやBIMにも対応することができ、コストも低価格なDWG互換CADです。さらに、さまざまなデータ形式に対応できるため、同じソフトであらゆるデータの編集ができます。データごとに別のファイルを立ち上げる必要がないため、作業効率も向上するでしょう。
Bricscadは、特にカスタマイズが可能なDWG互換CADを選びたい方や低価格で2D・3D・BIMを編集したいという人におすすめです。
まとめ
今回は、DWG互換CADの概要や特徴などについて詳しく解説しました。DWG互換CADは低価格で導入できるという特徴を持ちますが、さらに安い価格で利用したいという方は、IT導入補助金を利用するのがおすすめです。
また、IT導入補助金の申請をスムーズに行いたいという方は、補助金の申請手続きから導入支援まで一括サポートしてくれる業者を利用してみてはいかがでしょうか?
CADジャンクションでは、IT導入補助金を活用したDWG互換CADの導入支援を実施しています。うまく活用することで、申請手続きがスムーズになるため、企業は負担を減らしながらIT導入補助金を利用して安価にDWG互換CADの導入が可能です。安い価格でDWG互換CADを導入したいという企業は、下記からお気軽にご相談ください。
補助金を活用することで通常の半額でCADを導入することができます。CADジャンクションでは、IT導入補助金の申請手続き、導入支援、採択後の実績報告といった面倒な手続きを一括してお引き受けしております。
また、初回相談は無料となっています。「補助金の対象になるの?」「どのツールが自社に合っているの?」など、CADや補助金に関するお悩みやご相談のある方はお気軽にお問い合わせください。