現在、CADは建築設計や製品設計をする上で欠かせないソフトウェアです。従来においては、一般的に紙の上で手描きによって設計書を作成することが多かったですが、1980~1990年代に一般企業にCADの導入が開始されて2000~2010年代には中堅や中小企業にも普及し、企業に定着するようになりました。そして、現在では設計業務を行う企業にとってCADは当たり前のものになり、企業だけでなく、学生やフリーランスの中にも実際にCADを使用できる人が増えています。
このように、CADはすでに多くの企業で使われていますが、現在話題となっているCADの一種にNXCADが挙げられます。実際に、初めてNXCADという言葉を聞いたという方もいるのではないでしょうか?
今回は、NXCADの概要や特徴などについて詳しく解説します。また、NXCADを安く導入できる方法についても紹介するので、興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
CADジャンクションでは補助金の知識を熟知した専門家が、IT導入補助金を用いたCADの導入支援を行っています。個人で補助金へ申請する場合と比べても採択率をアップさせることができ、効率よく申請ができますので、特に初めて補助金の活用を検討されている方は、CADジャンクションの導入支援の活用を検討してください。
NXCADとは?
NXCADとは、製品設計や製造、解析まで製造における一連のプロセスを支援するハイエンドCAD/CAE/CAM製品開発ソリューションのことです。一般的なCADは、主に製品設計を中心にサポートを行います。しかし、NXCADは設計工程だけでなく、製造や解析など製品開発や製造に必要な一連のプロセスを広範囲で支援することができる点が特徴です。
実際に、NXCADは自動車や精密機器、家電など幅広い分野で使用されており、現在CADソフトの中で注目を集めています。CADやCAEを効率的に使用したいという企業を支援することができるため、多くの企業の課題解決に貢献することができるでしょう。
NXCADの機能
NXCADの主な機能は下記の7つです。
・モデリング
・アセンブリ
・製図
・板金設計
・ルーティング
・モーションシミュレーション
・アドバンスシミュレーション
それぞれの機能について解説します。
モデリング
モデリングは、3次元モデルを作成することができる機能です。実際にモデリングを行うことで、製品をコンピューター上に作成することができます。
アセンブリ
アセンブリは、複数のコンポーネントを組み合わせて1つのアセンブリを作成することができる機能です。これにより、製品全体の構造を視覚的に把握することができます。また、各コンポーネントは独立しているため、個別に設計や修正を行うことが可能です。これにより、設計変更もスムーズに行うことができます。
NXCADの中には、大規模アセンブリに対応したユニット構成が可能なものもあり、アセンブリはNXCADの代表的な機能のひとつです。
製図
NXCADの製図機能は、3次元モデルとの連携が容易な図面作成モジュールが搭載されています。自動画面生成では、3Dモデルから2D図面を自動生成することが可能です。また、正面図や平面図などさまざまな図面を作成することもできます。
板金設計
NXCADの板金設計機能は、プレス加工に特化した専用モジュールです。板金は、平らに伸ばした金属素材を意味し、製造したい製品に合わせて曲げたり、切削したりすることができます。板金は自由度が高い金属素材ですが、製品の仕様に応じて加工法を決めるのが板金設計です。
NXCADの板金設計機能を使うことで、フランジ、ベンド、パンチ、リブなどの一般的な板金要素を簡単に作成することができます。
ルーティング
ルーティングは、ハーネス系の配策レイアウト検討を実現するNXCADの機能です。電気とメカニカルの配線レイアウトのシステムを意味し、複雑なアセンブルの設計を加速させることができます。論理設計からの配線パスと接続の作成を自動化したり、混雑したアセンブリ内のコンポーネント間のルーティングを最適化したりすることが可能です。
モーションシミュレーション
モーションシミュレーションは、機構解析用専用モジュールのことです。製品の性能や挙動を事前に確認することができるため、コスト削減や設計の効率化などを実現することができます。
アドバンスシミュレーション
アドバンスシミュレーションは、構造解析や熱解析、振動解析などをシミュレーションすることができる機能です。そのほかにも溶接や基板設計などさまざまな機能が搭載されている製品も少なくありません。
NXCADの特徴と強み
NXCADは、設計工程だけでなく、製造における一連のプロセスを支援することができるため、導入することでさまざまなメリットを獲得することができます。ここでは、具体的にNXCADの特徴や強みについて詳しく解説しますので、自社に導入した場合、どのぐらいの恩恵を受けられるのか知りたいという方は、ぜひチェックしてみてください。
製品開発プロセスの一元化
NXCADを導入することで、製品開発のプロセスを一元化することができます。
NXCADには、製品ライフサイクル管理を意味するPMLが搭載されています。PMLは日本だけでなく、さまざまな国と地域で活用されています。
PMLが世界中で使われる理由は品質の向上です。PMLを活用することで、設計から製造、解析までの一連のプロセスをトータルでサポートしてもらえます。これにより、製品開発業務が最適化されるため、品質向上や納期の短縮を期待することが可能です。また、3D CADはもちろんのこと、汎用性が高いため、さまざまなデータ形式にも対応することができます。NXCADはこのような特徴を持つため、企業の設計プロセスの一元化に貢献することが可能です。
豊富な設計モジュール
NXCADには、豊富な設計モジュールが搭載されているという点も大きな強みです。
NXCADには、各種専門設計分野のさまざまな設計モジュールが搭載されているため、企業の幅広いニーズに応えることができます。例えば、解析機能を利用することで設計者は簡単に最先端の解析を行うことが可能です。また、さまざまなモデルに対応した加工パスの出力ができるCAMやナレッジエンジンなど幅広い機能が搭載されています。これにより、製品開発業務の期間短縮や品質向上を目指すことが可能です。
モデリングの自由度が高い
NXCADは、モデリングの自由度が高いという点も大きな特徴です。
設計上の課題に適したモデリングを柔軟に行うことができるため、スムーズな設計を実現できます。また、ソリッド・サーフェスが混在したモデリングも可能なため、工数の大幅な削減を期待することもできるでしょう。そのほかにもパラメトリックモデリングとノンヒストリーモデリングの両方からアプローチすることも可能で、自由度が非常に高く設計者が使い慣れた手法で設計することができます。
ちなみに、NXCADはNX以外で作成されたCADデータに関しても直接編集することができます。また、複雑なアセンブリ管理もできるため、さまざまな設計環境に対応することができるでしょう。
高い精度で製品製造ができる
NXCADを使用すれば、高い精度で製品製造ができます。
NXCADを導入することで、90%の確率で初回から正確な製品製造が可能というデータがあります。そのため、企業がNXCADを利用することで、製品の品質を向上させることができるだけでなく、製造コストの削減も期待することができるでしょう。
NXCADを安く導入したい人必見!IT導入補助金とは?
NXCADには、このようにさまざまな強みがありますが、製造における一連のプロセスを支援するソリューションになるため、さまざまな機能が搭載されています。そのため、導入する際にはまとまった予算が必要になるというケースも多いです。実際に企業の中には、予算がネックとなり、NXCADの導入を躊躇されてしまう方も少なくないでしょう。そのような企業は、IT導入補助金の概要を把握するのがおすすめです。
IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者等の労働生産性を向上する目的で、経済産業省が業務効率化やDXを推進するためにITツールを導入する企業を支援する補助金です。補助対象となるITツールは、事前に事務局の審査を受けて補助金ホームページに公開されているものに限定されますが、IT導入補助金はITツールだけでなく、相談の上でサポート費用やクラウドサービス利用料等も補助の対象になります。
NXCADは、業務効率化やDXを推進するためのITツールとなるため、IT導入補助金を利用して導入することができます。中小企業や小規模事業者が対象となるため、大企業は補助を受けられないといった条件はありますが、NXCADは補助対象のITツールとなっており、中小企業や小規模事業者は申請することが可能です。
IT導入補助金を使うとNXCADを安く導入できる?
結論から言えば、IT導入補助金を利用してNXCADを導入すると、費用を安くすることができます。補助額に制限はあるものの、補助率は1/2以内となっているため、IT導入補助金を利用しない企業よりも大幅にコスト削減を期待することができるでしょう。しかし、補助率や補助額は条件によって変化するため、詳細はIT導入補助金の公式ページから確認するようにしてください。
IT導入補助金の申請を複雑?
IT導入補助金を利用すれば、NXCADを安く導入することができますが、補助を受けるためには申請をする必要があります。また、ただ申請をすればいいというわけではなく、補助金を受け取るためには採択されなければならないため、効率的にIT導入補助金を利用するためには、専門業者を利用しなければならない企業も少なくありません。しかし、専門業者をうまく活用すれば、複雑な申請手続きを簡略化させることができるので、確実にIT導入補助金を利用したいという方は、利用を検討するのがおすすめです。
また、IT導入補助金に関する詳しい内容は、下記の記事でも詳しく紹介しているのでそちらも併せてご覧ください。
日本ではさまざまな業界でITツールの導入が進んでいます。ITツールを導入することで、これまでよりも業務効率化を図れたり、生産性向上につながったりと幅広いメリットが得られます。 ITツールといってもさまざまな種類がありますが、その中で[…]
まとめ
ハイエンドのCADソフトの導入で悩まれている事業者様は、ぜひお気軽にご相談ください。
補助金を活用することで通常の半額でCADを導入することができます。CADジャンクションでは、IT導入補助金の申請手続き、導入支援、採択後の実績報告といった面倒な手続きを一括してお引き受けしております。
また、初回相談は無料となっています。「補助金の対象になるの?」「どのツールが自社に合っているの?」など、CADや補助金に関するお悩みやご相談のある方はお気軽にお問い合わせください。